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2023/12/04(月) 12:00	【第24話】実録！石森プロ社への30の提案

（毎週月曜日発行）

992話目

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ぷぅの回想記「独立・起業編」

【第24話】実録！石森プロ社への30の提案

「サイボーグ009のシャーペンを作ろう」

そう思い立ったのは、
2022年の1月頃。

サイボーグ009（故・石ノ森章太郎 作）は
故郷宮城県の英雄であるとともに、
20代にパチスロでとてもお世話になった作品。
（そんな人も多いだろう）

同じく、石ノ森章太郎がデザインした
孤軍奮闘の仮面ライダーとは異なり、

世界各国の個性豊かな9人のチームが、
世界征服をたくらむブラックゴーストに
立ち向かうというマンガ。

個人的には
（世界征服して、その後どうする気なんだろう）
と、子供の頃から思っている。

まぁそれは置いといて、、、

この個性豊かなキャラクターが
様々な用途の文房具とマッチするのでは！
思い立ったら即行動！

ということで、すぐにすぐ
「サイボーグ009 ステーショナリーセット案」
をExcelで作成し、版権を扱う
石森プロ社へメール＆電話する。

こんな個人の提案なんて
却下却下、即日却下！

なんて言われると思いきや、
　石「お話を聞きます」　
と、第一関門突破！

なんだ、
案外簡単にいけるのか？

期待に胸を膨らませたぷぅは
単身石森プロ社へ乗り込むのであった、、

ぷぅの物販歴イマココグラフ

いざ石森プロ社へ

サラリーマン時代の職場がある
懐かしの新宿へGO！

事前の予習として、
「サイボーグ009 デジタル大全（全27巻）」を全巻完読！
キャラもストーリーもバッチリ頭に入ってるぜ！

社内に入ってみると、受付では
伝説の「トキワ荘」の門柱がお出迎え。

※トキワ荘：手塚治虫、
藤子不二雄（A）、藤子・F・不二雄、
石ノ森章太郎、赤塚不二夫
らのマンガ家が
青春時代・下積み時代を過ごしたアパート

そして、会議室には
歴代仮面ライダーのマスクがズラリ！

うぉおお！
これが「プロダクション」というところか！
俄然、やる気がでてきたゼ！

出てきたお相手は、版権を審査する担当者。
とても真面目そうな審査官。

話を進めてみると、

石「2024年のサイボーグ009 60周年を前に
　　この文具の提案は追い風となります。」

お！意外や意外に好感触。

と、感じたのは最初だけであった。

ぷぅの30を超える提案

初期の企画案（ボツ）

最初の素案で完璧！
と、思っていたぷぅの企画案。

石「001～009のキャラで文具の種類が違うのはNGです」

とのことだったので、

オールペン案（ボツ）

ぷぅ「すべてのキャラをペンにしてみました！」

石「ちょっと不揃い感があります。
　　同じペンで統一できませんか？

ぐぬぬ、、0.1mmのペンとかないのよね、、じゃあ、、

ぷぅ「0.1mmのペンはないので、

　009と003（女性）だけにしてみました！」

ペア案（ボツ）

石「009ファンの中には
　それ以外のキャラ推しの方もいるので、
　特定のキャラ選定はちょっと、、」

ぬぬ、、一部のキャラ抜粋はNGか、なら、、

ぷぅ「特定のキャラを使わず全員集合にしてみました！」

全員集合シャーペン案（ボツ）

ぷぅ「ただ、本数が多く、

　ものすごい製作費になりそうです、、」

石「そうですよね、では、
　有名なワンシーンを
　モチーフにするのはどうでしょう？」

そりゃーもちろん、、

クライマックスシーン案（ボツ）

ぷぅ「最も有名なクライマックス、
　ジョー、君はどこに落ちたい
　をイメージしたものを作りました！」

石「やはり島村ジョー（009）１人にしましょうか」

くぅぅ、シャーペン一本じゃ9人チーム感ゼロになるから、、

009のみ（OK）＋全員集合消しゴム案（ボツ）

ぷぅ「9人のキャラが描かれた
　消しゴムをつけたいです！」

石「消しゴムはOKですが、やはり、
　正面、側面と印刷部分が分かれて
　キャラごとに優劣が付くのはNGです」

ぬぉぉお、、むずかしいな、、

ミッ○ー消しゴム案（OK、、）

ぷぅ「それなら戦闘服デザインの
　４ボタン消しゴムならどうでしょう！」

めっちゃ、○ッキーマウスみたいになるけどな！

石「これは、OKです」

OKなんかい！完全にミッ○ーマウスじゃないか！
そして気が付けば、

キャラが一人もいない文具になってるじゃないか！

ぷぅ「（とにかくキャラを載せたいので）
　シャーペン芯ケースで9人全員集合も
　作ってみました！」

全員集合シャー芯案（ボツ）

石「こっちも、消しゴム同様
　４つボタンデザインでいきましょうか」

それも、ミッ○ーマウス！ミッ○ーマウス！
てか、誰もキャラがいないキャラ文具て！

ぷぅ「（頼む！頼むから！）
　消しゴム、シャーペン芯
　どちらか全員集合イラストにさせてください！」

シャーペン、シャー芯、消しゴム案（なんとかOK）

石「まぁ、OKです」

ﾌｩｩ、ミッ○ーマウス文具セット化は免れた、、、

ぷぅ「文具が複数になったので、
　セット収納するための
　缶ペンケース案つくりました！」

缶ペンケース案（OK）

石「良いですが、前面デザインは
　原画そのものを載せてください」

それは願ったりかなったり！原画なんて素敵すぎ！

ぷぅ「さらに、缶ペンケースを包む

　箱（スリーブ）案を作りました！」

ぷぅ「箱に001～009の

　キャラ9人が載っているデザインです！」

石（どんだけ、提案してくるんだよ、、）

※想定

009キャラ入りマンガスリーブ案（ボツ）

石「箱スリーブは問題ないですが、
　デザインはサイボーグ009の
　マンガ名場面集が良いです」

もっかい全巻読めってか！ああ読んでやんよ！

ぷぅ「名場面集を散りばめた
　スリーブデザインつくりました！」

サイボーグ009 名場面集（ボツ）

石「もう少し、全巻を総括する
　有名どころに絞り込んでください」

これでも絞り込んだんですけども！
ぬぉぉお、もう一回読むかぁぁああ！

ぷぅ「（もう一回完読して）まとめました！」

サイボーグ009 名場面スリーブ（OK）

石「最終サンプルで再確認します」

ちょっとは褒めてくれよ！
そしてさらに、、

ぷぅ「サイボーグ009を忘れた人や、
　　知らない人のために
　　紹介パンフレット作りました！」

サイボーグ009 キャラ紹介パンフ（ボツ）

石「サイボーグ009を知らない人が

　買いますかね？

　キャラ名とか能力とか出身地とか
　買う人はみんな知っていると思いますが、、」

いや「みんな」は知らんでしょ！
さすがに1960年に開始された漫画の詳細は
みんな覚えてないと思うけども！

石「全巻を要約したガイドブックならいいかもしれませんね」

ぐぬぬぉおおお、もう一回完読してまとめろってか！
もう3回も完読してるんですけども！
やってやる、やってやんよ！！

サイボーグ009 ストーリーガイド（ボツ）

ぷぅ「全巻を要約したパンフ作りました！」

石「文書扱いになり、
　版権部門以外のチェックが入るので、
　時間がかかる上に、通過するかわかりません」

さ、、先に言ってぇぇぇぇ！

石「紹介カードとか簡単なものならOKです」

言ったな！よっしゃ！
4回も完読してるぷぅなら余裕！

サイボーグ009 キャラ紹介カード（OK）

ぷぅ「紹介カード作りました！」
これは完璧だろ！

石「OKです。」
コメント少なっ！

100通以上のメール

↑実際のメールやり取り

版権担当者の決まり事なのか
「良いですね」とは一言も言わない審査担当。
まさしくプロ。

こんなやり取りを1年以上続け、

2022年1月から2023年5月まで、
ぷぅが出した提案は30件以上。

やりとりしたメールは100通以上。

本当に、マンガの編集担当と
マンガ家のようなやり取りを
諦めることなく続けたぷぅ。

死闘の末に

最後に押し込んだ、おまけのブラック消しゴム

紙ベースの提案だけでなく
実物サンプルでもすったもんだあり、、

さらには、
ぺんてる社の厳しいチェックを受けつつも、
絶対にあきらめないぷぅは、ついに、、

と言いたいところだが、

実は、
1年半以上たった今（2023年12月）も
サイボーグ009 60周年の企画にむけて
死闘を続けている。

この気迫と言うか、鬼気迫る勢いには
ぺんてる社の営業さんも若干ひいていたが、

俺は、
やるといってやらなかったことは、、

少ししかない。

もうこれは、
売上げとか利益とか
そういうモノじゃない。

夢だ。
ドリームだ。

ひとり社長でもここまで出来るぞ！
ってところを見せたい、、、

いや、ウソだ。

別に誰かに見せたいわけでも
自慢したいわけでもない。

これは、俺だ。俺のためだ。

安定のサラリーマンを投げうって手にした
限りある自分の人生、なにか一つ、
いや10か20ぐらいやり遂げたいんだよ！

次回予告

だが、、、
ここまでやって、
何か違和感を感じる。

メーカーさんの別製品は
すでに人気がある商品で回転もよく
独占販売できるが、

「自分で作り上げた感」に欠ける。

他人の物をアレンジしただけで、
本当に「自分で作った」と言えるだろうか。

他人の人気にあやかって、
本当に「物販資産を構築した」と言えるだろうか。

サラリーマンを辞め、
独立・起業してまでやりたかったことはコレだろうか。

　自分で作れ。
　自分のチカラだけで作れ。
　真の「ひとりでできる物販」をやれ。

ぷぅの魂がそう叫んでいる。

そして、ぷぅは
小売り、問屋、メーカーのさらに上
最上流の物販に挑戦することを決める。

次回！

「最上流！前人未踏の工場生産！」

まずは小手調べに

シェアナンバーワンのペン工場に突撃する。

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編集後記

この石森プロ社との死闘。

実は、
ここに載せきれない提案書があと数十件もあり、
実際の提案数は30件では納まっていない。

ここまで、
ぷぅのワガママにお付き合いいただいた、
石森プロ社のGさんには本当に感謝。

ちなみにこの
「サイボーグ009 ステーショナリーセット」
は、

2024年7月、
「サイボーグ009 60周年」の企画の一つとして、
5,000個限定で販売開始される予定です。

※百貨店の催事、もしくはamazonで販売

もし興味がある方は、
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さて、2023年も最終月がスタート。
今年はあと27日もある。

やれることはまだまだあるはずだ。

ということで、
みなさん、今年も全力の一週間を！